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自殺大国―中国 深刻な社会問題

2011年09月15日

 

 【新唐人日本2011年9月15日付ニュース】9月13日、第26回世界自殺予防大会が北京で開幕しました。中国では毎年29万人が自殺。世界の3割を占めます。この高い自殺率は、現政権の中国の伝統的価値観への破壊や暴政の結果であり、共産党文化の教育によりさらに命を尊重しなくなったと指摘されています。

 
世界保健機関WHOの最新報告によると、世界では毎年およそ100万人が自殺。中国衛生省疾病予防制御センターの2007年の発表によると、中国の年間自殺者は29万人。つまり、世界の自殺者の3人に1人は中国人で、世界の平均レベルをはるかに上回っているのです。
 
北京・首都師範大学の元副教授・李遠華さんは、中国の高い自殺率は決して正常な現象ではないとし、その原因を分析しました。
 
北京・首都師範大学元副教授 李遠華氏:「病気の場合を除き、多いのは社会現実によるもの。行き詰まって、自殺で抗議するしかないのです。相当多くの人は中共から様々な迫害を受け、行き詰まり自殺で抗議するのです。もう一つ 中国社会の教育が問題です。中共の党文化の教育の下、若者は生きる意味が分からず、一旦挫折を味わうと自殺を選ぶのです」
 
中国では去年、フォックスコンの従業員10数人が連続飛び降り自殺をする事件が発生。また、強制立ち退きに焼身自殺などで抗議する事件も多発しています。
 
心理学教授の孫延軍さんは、信仰の問題を取り上げます。中国の伝統的な儒教、道教、仏教の思想では、生命を最も貴いものとみなしてきました。しかし、共産主義が中国に入ってからは、伝統的価値観が否定され、中華民族の伝統的な信仰が根こそぎ取り除かれました。
 
北京・首都師範大学元教授 孫延軍氏:「中国の伝統は中共の代に来て、完全に途絶えました。民衆は命を軽視するようになり、伝統の信仰も信じなくなり、精神面で堕落しています」
 
「信念がなくなると何も憚るものもなくなります。なので 生命を軽視し、重んじなくなりました」
 
また、共産党は中国で独裁政治をもって各階層の民衆を厳しく制御し、人身の自由も厳しく制限しています。一方、官僚階級は社会の富を憚ることなく貪り取り、社会の極端な分配の不均衡を招いています。その上、堕落した教育制度と喧伝により、民衆の価値観は捻じ曲げられ、物質のみを追い求めるようになったと、孫さんは指摘します。
 
北京・首都師範大学元教授 孫延軍氏:「精神面で落ち着く場所が見つからず、現実でも自分の家を見つけられません。休むことも調整することもできず、社会に調整できる空間がないのです。生活の切り替えができない、自然環境も深刻に破壊されるとなると民族全体が生存危機に陥ります。なので 中国大陸の生活は各階層がみな地獄のようです。つまり 自殺が多いのは中共の伝統信仰への破壊と蹂躙が原因で、中共の暴政がもたらした結果です」
 
このような背景の下、中国で自殺予防会議を開くのは無意味だと指摘します。
 
北京・首都師範大学元教授 孫延軍氏:「根本的に信仰の問題を解決しない限り、中国人の信仰を立て直さない限り、社会全体の道徳意識 道徳レベルを向上させない限り、中国民衆に人権と自由を与えない限り、どんな会議であっても
無意味でしょう」
 
共産党率いる中国には民衆の心理ケアを行う支援システムがないため、不公平な社会制度の下、社会全体の心理状態は悪化の一途を辿っています。世界一高い自殺率が中国の現状を物語っています。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
 
 
 

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